こんな医師は敬遠される?医療機関から多いクレーム5選




新年度が始まって10日が経過しました。
今月から、新しい常勤先・非常勤先の勤務をスタートされた先生も多いのではないでしょうか。

新しい環境に突入したばかりの頃は、人間関係を構築するために、エネルギーをたっぷり使う時期かと思います。
お互いを知らないことによる誤解も生じやすい時期です。

そこで今回は、クライアントからよくある医師へのクレーム内容をご紹介します。
ご相談を受けるクレームは、どれも改善可能なものばかりです。

どうぞ穏やかな目でご覧いただければ・・・

クレーム1.遅刻が多い

就業開始時間の概念は、実は職場によって若干異なります。
例えば、契約書の勤務時間が9時スタートだとします。9時までに到着すれば遅刻ではないと先生がお考えの場合、遅刻認定を受ける可能性があります。
それは、医療機関としては9時から勤務可能な状態になっていて欲しいと考えているからです。
当たり前な事だと感じるかもしれませんが、意外とあるあるなクレームです。

また、当直も開始時間が18時スタートであれば、18時迄には必ず到着しておかなければいけません。ですが、18時と思っている先生は数分の遅刻をしてしまいます。

それでもOKな職場はありますが、OKな職場かどうか確認できるまでは避けた方がいいです。
冗談ではなく、人事担当者の方はドキドキで待っている場合もあります。
(先生が来なかった場合、代診を探すのは本当に本当に大変なんです)

遅番待機の医師を待たせていることにもなります。
たかが数分のことでも、医療機関によっては遅刻は遅刻です。

クレーム2.スタッフへの態度が悪い

これは、看護師さんからの意見として医療機関から相談を受けることが多いように感じます。
ベテランの看護師さんや、慣れ親しんだ職場の看護師さんであれば、クールな態度や大きな声で指示を出しても、気にせず仕事をしてくれるかもしれません。
ですが、そういった態度に慣れていない看護師さんや職場もあります

その職場の他の医師は、どういった態度で看護師さんに接しているか一度観察されてみてください。

医師だけで成り立っている医療機関は医師紹介会社へ依頼するような案件の中にはありません。
看護師さんを含めコメディカル職や事務職と良好な関係を築くことは、きっと先生を助けてくれるはずです。

また、指導の加減も難しいです。
過去に、麻酔科の先生がオペ看のスキルを上げる為に、熱心に指導や指示をしすぎて、やがて人間関係の軋轢に発展したことがありました。他の看護師も、もちろんそのオペ看側につき、先生は四面楚歌な状況です。そのような状況を作らない為にも、お一人で行動されるより、時には他の医師や人事に報告・相談しながら指導した方が良いかもしれません。

クレーム3.勤務時間中の怠惰

こちらは、先生は決してサボっているわけではありません。先生と医療機関の認識が異なる場合に生じやすい事例です。

例えば、先生としては外来中に患者さんがストップしたので雑誌を読み始める。もちろん診療に差し支えがないように。
ですが、医療機関としては、看護師さんや他のスタッフの手前、そういう行為は困るというケースもあるのです。
診療の合間の時間については、ご本人からは聞きにくいと思うので、コンサルタントを通して事前に確認しておいた方が確実です。また、他の医師に少し探りを入れてから診療の合間の過ごし方を考えられた方がいいかもしれません。

あと、当直中にコールをしても全然繋がらないというクレームも間々あります。ご注意ください。

クレーム4.診療方針が違う

こちらについては、面接やトライアル勤務時にしっかり確認しておくべき内容です。

簡単な例でいうと、検査をあまり出したくない先生にとって、検査を重視する医療機関での診療はストレスです。細かな違いはありますが、大まかな方針は事前にある程度確認できるはずです。
そして、細かな違いは修正がききやすいですが、大まかな方針はなかなか難しいです。
もう遅いよ・・・という先生には申し訳ないのですが、もし次回があれば、ぜひお気をつけください。

クレーム5.診療スピードが遅い、対応不可の処置がある

診療スピードのクレームは、クリニックから頂戴することが多いです。
病院と違い、クリニックの収益は外来がメインです。そのため、病院よりもクリニックの方が外来スピードが求めらる場合が多いです。

特に、駅チカのクリニックは通勤の便がよく先生方から人気ですが、その分 土地代が高く来院数も見込まれるので、対応件数は多くなりがちです。外来数は例え新設であっても勤務開始前にしっかり先方とすり合わせすることをオススメします。

対応可能な処置については、こちらも同じく事前の確認が必要です。医療機関側は「ここまでの対応は見込める」と計算し医師を雇用します。

それなのに、見込み違いが発生すると他の医師や看護師への負担が増え、提示した条件に見合わないと医療機関側は頭を抱えてしまいます。それでは、いくら高待遇な条件で入職できても、医療機関側から解雇宣告や条件変更の相談を受ける可能性だってあります。勤務開始前に「出来ること・出来ないこと」を明確にしておくのは鉄則です。

以上です。
当サイトをご覧の先生には、当てはまる項目はないとは思いますが、人間関係を構築するスタート時期というのは、小さな誤解が生じやすい時期でもあります。それは、とても勿体無いことです。
少し意識するだけで「勿体無い」事態は減らせると思います。
また、職場に新たに加入した先生で少し気になる点があれば「ひょっとして勿体無いマンになってないかな~」と広い心で見てみてください!(笑)

 

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