医師の採用活動で重要な要素の1つが「スピード」です。
医師が複数の紹介会社へ登録することが当たり前となった昨今、担当医師をしっかりグリップする為に、スピードに重きを置くコンサルタントは多いです。
モタモタしていたら、他の紹介会社で話が進んでしまいますからね。
その状況は医療機関側も同じです。モタモタしていたら、他の医療機関で話が進んでしまいます。
具体的な話になる前に頓挫してしまう。それは、とても勿体無い事です。
そんな状況を避ける為に、医療機関側に心掛けていただきたいことは、匿名キャリアシート段階の採用フローの簡素化です。
簡素化のためにしていただきたいことは、
1.関与する人数を減らすこと、2.具体的な対応を決めておくことです。
具体的に申し上げます。
1.関与する人数を減らす
例えば、医師採用に関与する方が、採用担当者、事務長、院長と3名いたとします。
そうすると、医師紹介会社から医師の提案を受けた場合、採用担当者は事務長と院長に確認しなくてはいけません。
それでも、すぐに対応できるならば問題ないです。ですが、「事務長が夜勤あけで不在」や「院長は研究日で休み」などで、全員が院内に揃わないと返事がずるずる遅くなります。
これでは、スピードは保てません。
せめて、事務長か院長、どちらか一方に確認を取ればOKという体制を築いておくべきです。
あと、医師を提案すると「毎週○曜日に実施する会議で相談します」という医療機関さんもいます。
が、これだととても遅いんです。その会議までの何日かの間に他と話が進みますよ。
医師も希望する医療機関だと待ってくれるかもしれませんが、同じような条件の施設だと、対応が遅い医療機関の返事を待つメリットは少ないです。
本気で医師を採用したいと考える場合は、会議を開かずとも承認を得られるようなフローを作るべきです。
2.具体的な対応を決めておく
関与する人数が多くなってしまう大きな理由の1つが具体性の欠如です。
求人についての詳細(紹介会社からありがちな質問への回答含む)や、応募可能Drの許容範囲などの話を事前につめておけば、意思決定に関与する人数は減らせるはずです。
採用担当者が事務長や院長の確認が必要なのは、経営陣や診療部の意向と異なる医師を推挙しないよう、最新の注意を払っていらっしゃるからではないでしょうか。
ですが、具体的な内容をつめておくとどうでしょうか?
そうすると、採用担当者は、色んな決裁者に確認をとらずとも話を進めることが可能です。
もちろん、事前に取り決めた規格から外れるDrの提案も紹介からはあると思います。
そういった場合は、しっかり確認を取って進めればいいだけです。イレギュラーということは、病院も想定していなかった医師で、仕方ありません。
逆に想定内の医師については、病院側が本当に欲しい人材という可能性が高いです。「連絡の遅さ」だけで逃すには勿体なさすぎます。
採用フローの簡素化は院長や理事長の意向が必要不可欠です。
本気で医師を採用したいとお考えの院長や理事長先生は、ぜひご検討ください。
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