「全国医師ユニオン」という団体をご存知でしょうか？
お恥ずかしながら、私は知りませんでした。
昨日の医師の不当解雇に関する記事を調べる中で、原告医師が「ユニオン」に所属しているという記載があり、気になったのでちょっと調べてみました。
Contents
全国医師ユニオンとは
「勤務医の日本で唯一の全国的な労働組合」とは、ユニオンの代表挨拶で書かれていた一節です。
ユニオンは2009年に結成されました。
主に、医師の労働に関する本の出版やシンポジウムの開催、勤務医の実態調査に基づいた厚労省への要請、会員からの労働相談と援助や過労死裁判の支援などを行なっています。
団体の代表者は内科医でもある植山直人先生（医療生協さいたま 行田協立診療所 所長）です。
ユニオンの基本姿勢
医療崩壊を防ぎ地域医療を守る立場に立つものの、医師を病気や過労死に向かわせる安易な医師聖職論には反対するという姿勢をユニオンは明示しています。
働く人間としての医師の権利を守るために、労働三法（労働組合法・労働基準法 ・労働関係調整法 ）に基づき、合法的に不当な労働条件や労働環境の改善を進めるともありました。
現時点では、日本の医療の現状を考慮し過労死を引き起こす過剰労働（月80時間以上の時間外労働は過労死との関連性が強いとされています）や不払い労働の是正へ向けた改善を中心に運動をサポートしている段階のようです。
また、さまざまな地域や各医療機関の個別の状況を配慮し、労働条件の交渉や協定の締結に関しては、各会員の意志をできるだけ尊重しながら交渉を進めるそうです。
なお、会員の思想信条の自由を尊重するために、政治的中立性を守り特定政党の支持や特定候補者の支持を行なうことはないという姿勢も示しています。
ユニオンへの加入条件
ユニオンは個人加盟制です。
日本の医師資格をもつ医師で、経営者や病院長ではない勤務医であれば誰でも入会することが可能です。
医学研究者も対象となります。
年会費は２万円です。
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