「臨床研修を受けないとどうなるのですか。」
これは、厚生労働省の医師臨床研修に関するQ&Aに記載されていた質問です。
そちらのサイトでの回答は下記の通りでした。
医師法第16条の2第1項の規定では、診療に従事しようとする医師は臨床研修を受けなければならないこととされています。
臨床研修を修了せずに診療に従事することはこの規定に違反することになります。
また、医療法の規定により、臨床研修を修了していなければ病院又は診療所の管理者となることができなくなります。
簡単に申し上げると、
臨床研修を修了しなければ保険診療の勤務医になれず、医療機関の院長にもなれません。
医師の求人の多くは保険診療の医療機関での募集です。
初期臨床研修を修了していないと、自由診療の医療機関でしか働けません。
自由診療の医療機関ですと、健診クリニックや美容クリニック、免疫療法のクリニックなどが代表的な施設です。
まず、健診クリニックについては厳しいです。
健診クリニックの多くは読影業務を含みます。スキル的に難しいのです。
問診だけのクリニックもありますが、そういった求人は一般的に人気があり、書類審査で不利です。
可能性があるのは、問診なし且つ巡回健診の求人です。
巡回健診は院内健診に比べなり手が少ないので可能性があります。
1つ注意点として、健診を実施している医療期間は総合病院の関連施設だったり、公的に近い組織が運営している場合があります。
そうなると、臨床研修を受けていないということを採用側が問題視する場合があるので要注意です。
続いて、美容クリニック。
こちらも、健診と同じく厳しいです。
美容クリニックは美容外科でなくとも、ボトックスやヒアルロン酸などの注射の対応があります。
美容は「病気」や「怪我」ではありませんが、手技は必要なのです。
さらに、美容クリニックの非常勤求人は美容経験が必須のクリニックが多く、皮膚科専門医をお持ちの先生でも書類審査で落選することが普通にあります。
美容で可能性があるとすれば、脱毛かAGAのクリニックです。
脱毛やAGAクリニックの中には、カウンセリングのみでOKの求人があり、こういった求人であれば初期臨床研修を修了してなくとも採用される可能性があります。
私の担当ではありませんでしたが、ご事情があって初期研修へ進まなかった先生が以前いらっしゃり、そちらの先生が採用されたのも、上記のような形態のクリニックでした。ちなみに非常勤です。
給与は相場より2割程少なくなりましたが、それでも他職種のアルバイトよりかなり割高です。
本日はここまでです。
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