“医師紹介会社の手数料①”の続きです。
医師紹介会社の手数料①では、
「登録医師数をどれだけ増やせるか」が紹介会社の重要課題で、広告費と人件費がかかるという事を申し上げました。
会社は登録医師数を増やす為、リスティングやターゲティング、SEOをはじめ、大手のm3や日経メディカルへお金を払って求人を掲載し、登録医師を獲得します。
その費用が高いんです!!!
会社により異なりますが、恐らく医師のエントリー単価(※)は看護師の2~3倍くらい高いです。
(※)医師へ紹介会社に登録もしくは問い合わせをしてもらうための費用
また、エントリーがあっても、実際には入職に至らなければ、利益は発生せず費用だけ垂れ流しの状況です。
エントリーから入職決定となる割合は、殆どの会社で5割にも及ばない状況だと推察します。
私が在籍していた会社では、3~2割前後、ひどい時には1割位の場合もありました。
医師の給与は確かに高額ですが、労働者の人口で考えた場合、
医師は319,480人(2016年厚労省/施設・業務の種別にみた医師数)、
看護師は1,634,119人(2015年看護協会/就業者数)です。
紹介会社が増えてきたとはいえ、医師は医局や知人を通して転職されることも多いという、他の職種とは異なる特徴もあります。
このような、医師の希少性がエントリー単価が高くなる1つの要因です。
人件費について。
これは社員の給与が高いわけではないですよ~
医師のエントリーを獲得するには、まずは求人の依頼を医療機関から獲得する必要があります。
現状では、医師が入職して初めて費用を請求できる「成功報酬型」を適用している会社が多いです。
当然、医療機関側は医師が入職するまでは、一切費用は掛かりません。
一方、紹介会社側は医師が入職せずとも、求人を獲得するために、病院へ連絡したり訪問したり、
求人票をサイトへ掲載したり、医師とメールや電話をしたり面談したり、面接へ同行したりします。
(↑主にこれが紹介会社社員のお仕事です)
あとは、事務やシステム担当者も必要です。
(小さい会社だと事務は営業が兼任し、集客はm3や日経に頼っちゃうって会社もあります)
紹介会社側は社員を完全歩合制で雇用できれば負担は減るかもしれませんが、そのような形態の会社はほぼありません。
つまり、入職が決まっても決まらなくても社員の給与は1年中発生します。
優秀な人材を確保する、もしくは、勉強会などを奨励し良い人材を育成する、となると人件費もそれなりに掛かります。
紹介手数料は、広告費と人件費の発生・他社との兼ね合い・医療機関側へある程度の理解をいただける数字という点で、今は20%で落ち着いているのではないかと個人的には考えます。
○ 現在の医師紹介の手数料は20%が主流
○ 医師紹介会社の重要課題である登録医師数の獲得のための広告費がかかる
○ 医師が入職してもしなくても普段の業務にあたる従業員の人件費はかかる
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